二人の生徒たちは、3年生になり、具体的な夢を描き始めました。
一人は数学者、もう一人は語学力を生かした小学校の先生です。
それぞれの夢を実現するために、学年、進路、各教科の先生方の受験指導が始まりました。
当たり前ですが、受験指導にあたって最も大切にしているのは日頃の学習活動です。
本校では、これに加え、英検や数検、漢検も受験指導に活用しています。
日頃の学習の成果を確認するうえで適切と判断し、また、合格を目指し取り組むことで生徒一人ひとりの学習意欲が一層高まるからです。
さらに、探究活動にも力を入れ、主体的・対話的な深い学びを実践しております。今年のテーマは「母国の紹介」です。産業や文化、観光などについて論理的にまとめあげ、英語による発表を行いました。
こうした中、二人の生徒たちは、とても高く大きな壁にぶつかりました。
そして、本人たちの努力と先生方の指導力によって、その壁を乗り越えました。
数学者を目指した生徒の一番の難関は「数学Ⅲ」です。
本校は先でも述べましたようにキャリア教育推進校です。このこともあり教育課程の中に数学Ⅲを開設しておりません。
この状況に柔軟に対応したのは、ベテランの数学の先生方です。
放課後を活用し課外を行い、また家庭学習の課題を課すなどして、数学Ⅲの学習内容を指導しました。
コロナ禍の中で学校に登校できないときは、ICTを活用し、労を惜しまず指導しました。
生徒はみるみる数学Ⅲの力が身に付き、今年の9月には数検準1級に合格しました。
また、英検の課外にも積極的に参加し、英検準1級には及びませんでしたが合格に近い高い点数を取得しました。
そして、大学受験を迎えました。
見事、地元国立大学に現役合格を果たしました。
数学者への道に向かう、大きな一歩を力強く踏み出しました。
語学力を生かした小学校の先生を目指す生徒の一番の難関は「高い英語力」です。
この高い英語力を身に付けさせるため、特に熱心に指導したのは、ベテランの英語の先生方です。
ベテランの数学の先生方と同様に、放課後課外や家庭学習の課題を課すなどして、高い英語の学習内容を指導しました。
この生徒もみるみる高い英語の力が身に付き、今年の11月には英検準1級に合格しました。
そして、大学受験を迎えました。
こちら生徒も、見事、地元私立大学に現役合格を果たしました。
小学校の先生になるためのスタートラインに立ちました。
令和3年12月17日(金) 校長 堤祐二